【薬剤師監修】脱毛因子FGF-5とは?毛周期が退行期へ切り替わる!?

【薬剤師監修】脱毛因子FGF-5とは?毛周期が退行期へ切り替わる!?

男性に見られる薄毛の大部分をAGA(男性型脱毛症)が占めています。
近年、AGAによる抜け毛を引き起こす要因の1つとして注目されているのがFGF-5です。

「FGF-5ってなに?」
「AGAによる抜け毛を防ぐにはどうしたらいいの?」

当記事ではそんな疑問をお持ちの方のために、薬剤師監修のもと以下の点をわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • 脱毛因子「FGF-5」の働き
  • FGF-5が原因で薄毛になるメカニズム
  • 脱毛・薄毛を防止する方法

最後まで読むことで「どのようにAGAを治療すればいいか」がわかります。

この記事の監修者

中川陽子
中川陽子薬剤師・医学修士
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。

脱毛因子「FGF-5」とは?

脱毛因子
FGF-5は線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor)の一種です。
線維芽細胞は皮膚の深い場所にある真皮に存在しており、血管を新生させたり、傷口を治したりする重要な働きを持っています。

線維芽細胞増殖因子はその名のとおり、線維芽細胞の増殖を促す成長因子のことです。
中でもFGF-5には、ヘアサイクルを退行期へと導く働きがあることで知られています。

「ではFGF-5がAGAの原因なの?」「FGFを止めることができれば薄毛は改善する?」と思われるかもしれませんが、FGF-5そのものがAGAの直接的な原因というほど薄毛は単純ではありません。
その点に関しては、次項で詳しく解説します。

FGF-5が原因で薄毛になるメカニズム

薄毛
FGF-5にはヘアサイクルを退行期へと導く働きがありますが、それ自体がAGAを引き起こすわけではありません。

  • FGF-5と抜け毛との関係
  • FGF-5が発毛因子「FGF-5S」を上回ると薄毛になる

ここでは上記の2点について詳しく解説しています。

FGF-5と抜け毛の関係

FGF-5と抜け毛との関係について理解するためには、ヘアサイクルについて知っておく必要があります。
ヘアサイクルは髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの周期で、成長期・退行期・休止期の3つの時期があります。

成長期 毛母細胞の分裂が活発化し、髪の毛が太く長く成長する時期
退行期 細胞分裂の速度が鈍くなり、毛球が退行する時期
休止期 細胞分裂が完全に停止し、髪の毛が抜け落ちる時期

男性の正常なヘアサイクルはおよそ2年から5年で、退行期を迎えるとFGF-5がFGF受容体と結合し、やがて休止期を迎えます。

AGAを発症している方の場合、脱毛因子であるTGF-βの濃度が高まるとFGF-5に対して「ヘアサイクルを退行期へ移行させるよう」という指令を下します。
それによって退行期が早く訪れるため、抜け毛や薄毛が目立つようになるのです。

つまり、FGF-5自体がAGAを引き起こす原因ではなく、TGF-βが抜け毛を引き起こす根本的な原因といえるわけです。

FGF-5が発毛因子「FGF-5S」を上回ると薄毛になる

ヘアサイクルの退行期を導くFGF-5が脱毛因子であるとすると、その対極にある発毛因子が細胞増殖因子の一種であるFGF-5Sです。

抜け毛や薄毛は、FGF-5とFGF-5Sのバランスで決まると考えられています。
簡単にいうと、FGF-5が発毛因子であるFGF-5Sを上回ると薄毛になりやすいというわけです。

だからといって、FGF-5が悪者という訳ではありません。さきほども述べたように体を維持するために

必要な働きをもつ成分でもあります。

抜け毛は生理現象の一種であり、1日あたり50本から100本の抜け毛は誰にでも見られます。

体に必要な生理現象を引き起こすのにも作用しています。

AGAを引き起こす元凶はFGF-5ではなく、あくまでも先に述べたTGF-βです。

知っておきたい髪の成長にプラスに働く細胞成長因子

成長因子
髪の毛の成長にとって必要な細胞増殖因子や細胞成長因子はFGF-5Sだけではありません。
代表的な因子には以下のようなものがあります。

  • IGF-1
  • KGF
  • VEGF
  • HGF

IGF-1(インスリン様成長因子)は、成長ホルモンの作用によって肝臓で分泌されるインスリンとよく似た構造のホルモンです。
インスリンが物質代謝を調整するのに対し、IGF-1には細胞応答を促進する働きがあります。
髪の毛の成長に必要な毛母細胞の分裂を促進する働きがあります。

KGF(ケラチノサイト増殖因子)線維芽細胞増殖因子(FGF)の一種でもあり、FGF-7と呼ばれることもあります。
ヘアサイクルにおける成長期にかかわっており、毛母細胞の活発化に欠かせない因子とされています。

VEGF(血管内皮細胞増殖因子)は血管形成および血管新生に関わる因子です。
毛細血管を通じて髪の毛の成長をサポートする働きが期待されています。

HGF(肝細胞増殖因子)は幹細胞の分化に必須の因子で、再生医療の分野でも注目されているタンパク質の一種です。
薄毛治療の分野では、毛包を強化したり、髪の毛を太く強く成長させたりする働きが期待されています。

AGAクリニックではこれらの成長因子を頭皮下に注入する「HARG療法」や「メソセラピー」などの治療法で、薄毛の改善に取り組んでいます。

メソセラピーに関しては下の記事で詳しく解説しています。

 

参考記事
【薬剤師監修】発毛メソセラピーってどんな治療法?デメリットや治療金額を解説!
【薬剤師監修】発毛メソセラピーってどんな治療法?デメリットや治療金額を解説!

 

脱毛・薄毛を防止するにはどうすればいい?

薄毛対策
脱毛・薄毛を予防するためには、AGAのメカニズムを知ったうえで適切に対処することが大事です。
ここでは脱毛・薄毛を防止する方法として、以下の5点について解説します。

  • 5αリダクターゼを抑制する
  • DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する
  • FGF-5を抑制する
  • FGF-5Sを活性化させる
  • FGF-7を活性化させる

5αリダクターゼを抑制する

脱毛・薄毛を防止するために重要なのが5α-リダクターゼの働きを抑制することです。
5α-リダクターゼは体内に存在する酵素の一種で、AGAの発症に深く関わっています。

5α-リダクターゼとAGAとの関係について理解するためには、AGAを発症するメカニズムについて知っておく必要があります。

  1. 男性ホルモンの一種であるテストステロンが5α-リダクターゼの働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)へと変化する
  2. DHTがアンドロゲンレセプターに結合する
  3. サイトカインの一種であるTGF-βが生成される
  4. TGF-βによってヘアサイクルが乱され髪の毛の成長期が短縮される
  5. ヘアサイクルが乱れた毛穴が増えることでAGAが進行する

つまり、5α-リダクターゼの働きを抑制できれば、TGF-βの生成を促すジヒドロテストステロンが生成されることもなくなるわけです。
その結果、AGAの発症にともなう抜け毛のリスクを下げることが期待できます。

DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する

AGAにともなう抜け毛を防ぐためには5α-リダクターゼの働きを阻害し、DHTの生成を妨げる必要があります。
DHTの生成を抑制できれば、TGF-βが生成され高濃度になることもなく、線維芽細胞増殖因子であるFGF-5が脱毛の指令を出すこともないからです。

DHTの生成を抑制するためには、フィナステリドやデュタステリドを配合したAGA治療薬を利用する方法があります。
フィナステリドやデュタステリドには、DHTを生成する際に触媒として働く5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があります。
詳しくは下の記事をご覧ください。

 

参考記事
フィナステリド(プロペシア)とは?効果・副作用・服用時の注意点を解説!
フィナステリド(プロペシア)とは?効果・副作用・服用時の注意点を解説!

 

FGF-5を抑制する

脱毛・薄毛を防止するには、FGF-5の働きを抑制するのも効果的です。
FGF-5の働きを抑制すれば、ヘアサイクルが退行期へと移行するのを防げることが可能です。

現在も研究段階ではありますが、脱毛因子FGF-5のはたらきを阻害する人工RNA(RNAアプタマー)が開発されています。
RNAアプタマーは副作用が少なく「育毛剤のポテンシャルも高い」として期待されています。

これは、この RNA アプタマーが FGF5 に対して特異的に結合することを示しており、人体に投与した場合に、他のタンパク質に作用しない、つまり副作用が少なくなることを示しています。このアプタマーは、育毛剤として非常に高いポテンシャルを持っていることが明らかとなりました。

出典:横浜国立大学 研究推進機構|脱毛因子FGF5のはたらきを阻害する人工RNAを開発-新しい育毛剤の成分として期待-

あくまで研究段階であり、人体を使った実験はおこなわれていませんが、今後に期待できるでしょう。

FGF-5Sを活性化させる

脱毛・薄毛を防止するには、FGF-5Sを活性化させることも効果的です。
冒頭でもお話したように、抜け毛や薄毛はFGF-5とFGF-5Sのバランスで決まると考えられています。

簡単にいえば、「FGF-5S>FGF-5」の状態を維持すれば、髪の毛は頭皮に長くとどまるわけです。
FGF-5Sを活性させる方法としてよく用いられるのが上述したメソセラピーです。

FGF-7を活性化させる

脱毛・薄毛を防止するには、ケラチノサイト増殖因子であるFGF-7を活性化させることも有効とされています。

FGF-7は髪の毛を作り出す毛母細胞の分化増殖を促進し薄毛を改善します。

FGF-7の生産を促進させるには、発毛剤のミノキシジルがおすすめです。

海藻を摂るとFGF-7が活発化するという説もあるのですが、特定の食品の摂取が、脱毛や薄毛の防止につながるとは考えにくいでしょう。

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AGAの予防・改善には専門的な治療が必要!

クリニックでの治療
AGAは進行型の脱毛症であるため、発症が疑われる場合、なるべく早めに対処することが重要です。
たしかにFGF-5の抑制や、FGF5SおよびFGF-7の活性化によって、脱毛や薄毛を防止することは期待できます。
しかし、実際のところ自力でFGF5を抑制したり、FGF5SやFGF-7を活性化させたりすることは難しいのです。

クリニックではAGA治療薬を使用することで、抜け毛の原因である5α-リダクターゼの働きを阻害し、AGAの進行を抑制します。
また、発毛シグナルを促進するミノキシジルを利用すれば、年齢相応の毛髪量を取り戻すことも期待できます。
まずはミノキシジルの発毛剤を使って発毛を促し、同時にAGAクリニックでフィナステリド等を処方してもらいましょう。

まとめ

FGF-5についてまとめます。

    • FGF-5にはヘアサイクルを退行期に導く役目がある
    • FGF-5に指令を下すのは脱毛因子であるTGF-βである
    • TGF-βの生成を抑制するにはAGA治療薬が効果的である

脱毛や薄毛を予防するには、TGF-βの生成を抑制し、ヘアサイクルを正常に保つことが欠かせません。
ただ、自力で脱毛因子の生成を抑制したり、発毛因子を促進したりすることは困難です。

抜け毛や薄毛が気になる場合は、AGA治療専門のクリニックに相談し、自分に合った治療を受けることが重要です。

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