【薬剤師監修】AGAは遺伝子検査で判定できる?信憑性や受ける方法を解説

【薬剤師監修】AGAは遺伝子検査で判定できる?信憑性や受ける方法を解説

男性における主要な薄毛の原因がAGA(男性型脱毛症)です。
AGAの発症には遺伝的要因が大きく関わっていることから、「遺伝子検査で調べてほしい」と考える男性も少なくありません。

ただ、大事なのは「遺伝子検査によって本当にAGAかどうかがわかるのか」ということです。
そこで本記事では、専門家監修のもと以下の点を解説します。

この記事でわかること
  • 遺伝子検査の判定基準
  • 遺伝子検査を受ける方法
  • 検査結果が出るまでの期間
  • 遺伝子検査の注意点

本記事を最後まで読むことで、遺伝子検査の信用度がどの程度であり、どのような点に注意すべきかを理解できます。

この記事の監修者

中川陽子
中川陽子薬剤師・医学修士
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。

AGAの遺伝子検査とは

AGAの遺伝子検査には次のような特徴があります。

  • アンドロゲンレセプターの感受性を検査する
  • 化学的な根拠が十分ではないとの問題提起もおこなわれている

AGAには遺伝的な要因が関わっています。
まず、AGAの原因を説明しましょう。

男性ホルモンの一種であるテストステロンが、体内の酵素である5α-リダクターゼと結びつくと、DHT(ジヒドロテストステロン)が生成されます。
ジヒドロテストステロンが毛乳頭に存在しているアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)に結合すると、有害なサイトカインの一種であるTGF-βが発生します。
TGF-βは退行期誘発因子や脱毛因子とも呼ばれており、髪の毛の成長期を短縮し、抜け毛の時期を早めるのが特徴です。AGAのヘアサイクル

髪の毛の成長期は毛穴ごとに異なっているのですが、TGF-βの影響を受ける毛穴が増えれば増えるほど、AGAによる抜け毛のリスクが高くなると考えられています。

検査の判定基準について

AGAの遺伝子検査の判定基準は、アンドロゲンレセプターの感受性が元となっています。
アンドロゲンレセプターの感受性は、塩基配列が繰り返される回数によって左右されます。
塩基配列の回数が少ないとDHTに対する感受性が高くなるため、AGAを発症するリスクも高くなると判断することが可能なのです。

ただし、遺伝子検査に関しては、日本人類遺伝学会などから

  • アンドロゲンレセプターの感受性を検査する
  • 化学的な根拠が十分ではないとの問題提起もおこなわれている

と問題提起されています。

しかしながら,現在,一般市民に提供されているこれらの遺伝子検査の多くは,個人の体質を確実に表すもの,あるいはある疾患を発症するかどうかについて明確な答えを与えるものではなく,専門家にとってはその検査の意義さえ疑問視されるものである.

出典:日本人類遺伝学会「一般市民を対象とした遺伝子検査に関する見解」(2010)

したがって、遺伝子検査したからといって、かならずしも「AGAになりやすいかどうか」などがわかるわけではない、といえます。

遺伝子検査を受ける方法

AGAの遺伝子検査を受ける方法としては、次の2つが挙げられます。

  • 専門のクリニックで受ける
  • 検査キットを購入し自分で受ける

それぞれの特徴や費用の目安について解説します。

専門クリニックで受ける

AGAの遺伝子検査を受ける方法の1つが、専門のクリニックで受けることです。
検査方法は採血によるものが一般的ですが、検査機関によっては頬の内側の細胞を調べたり、髪の毛や爪を調べたりするケースもあります。
多くの場合、専門のクリニック自体で検査をおこなうのではなく、専門の遺伝子検査機関に外注するのが一般的です。

AGAの遺伝子検査を専門クリニックでおこなうメリットとしては、検査結果をもとに詳細な説明が聞けることや、今後の見通しなどについて相談できることなどが挙げられます。
ただし、先ほども触れたように、AGAの遺伝子検査は現在のところ、それほど信憑性が高いとは言えない現実があるので注意してください。

また、AGAの治療と同様に、遺伝子検査にも健康保険が適用されないため、検査費用はおよそ15,000円から20,000円とやや高額な傾向にあります。
保険適用に関しては下の記事をご覧ください。

検査キットを購入し自分で受ける

AGAの遺伝子検査を受ける方法として、検査キットを購入し、自分で受ける方法もあります。
AGAに関する遺伝子検査キットは、ドラッグストアや通販サイトで購入することが可能です。

価格も5,000円からと、専門クリニックで受けるよりリーズナブルに済ませられるのがメリットです。
ただし、検査項目が増えるほど費用も高額となり、中には30,000円以上する検査キットがあることも知っておきましょう。

検査の仕方は頬の内側の細胞を採取したり唾液を採取したりして、検査機関へと送付する方法が一般的です。

検査の結果が出るまでの期間

AGAの遺伝子検査の結果が出るまでに必要な期間は以下のとおりです。

  • クリニックの場合は3週間から1ヵ月程度
  • 検査キットの場合は数週間から1ヵ月程度

AGAの遺伝子検査を専門クリニックでおこなった場合、専門の遺伝子検査機関に外注する流れとなるのが一般的です。
専門の遺伝子検査機関では、送られてきた血液などを分析し、遺伝子情報の解析をおこないます。

そのため、結果が出るまで3週間から1ヵ月程度かかることも少なくありません。
また、検査キットの場合とは異なり、検査結果を自ら専門クリニックにおもむいて聞く必要があります。

検査キットの場合、数週間から1ヵ月程度で結果を記した書類が送られてくる、もしくはネット上に確認ページが作成されるのが一般的です。
書類やネット上のページには、遺伝子解析の結果や、それに基づいたおすすめの対処法などが記載されています。
ただし、出荷元によっては配送トラブルなどのリスクがあるため注意が必要です。

遺伝子検査の注意点

AGAの遺伝子検査をおこなう場合、次のような注意点があることを知っておきましょう。

  • AGAかどうかを100%判定できる方法ではない
  • 検査で異常がなくてもAGAを発症する可能性はある
  • 遺伝的要因が確認されても、AGAを発症するとは限らない

遺伝子検査によって、AGAかどうかを100%判定できるわけではありません。
AGAには遺伝的要因が関わっていますが、遺伝だけがAGAによる抜け毛や薄毛のリスクを高めるわけではないのです。

遺伝的要因にプラスして、生活習慣や食習慣の乱れ、睡眠不足、ストレス、誤ったヘアケアといった要因が複雑に絡み合うことで、AGA発症のリスクが高くなります。
したがって遺伝子検査でAGAを発症する要因が見つからなかったとしても、AGAを発症する可能性は十分にあります。

逆に、遺伝子検査でAGA発症の要因が確認されたとしても、かならずしもAGAを発症するわけではありません。
このように遺伝子検査ですべてがわかるわけではないため、信じ込みすぎるのではなく、参考程度に考えるのが大事です。
AGAの原因等に関しては、下の記事をご覧ください。

AGAなのか不安な人は専門クリニックを受診しよう

AGAの遺伝子検査は発症可能性を判断するのに有効な手段ではあるのですが、現在のところ「科学的・医学的根拠に欠ける」とされています。
遺伝子検査を受けても不安な場合、AGA治療を専門とするクリニックを受診して、AGAかどうかをしっかりと診てもらうのがおすすめです。

皮膚科とは異なり、AGA治療専門のクリニックでは、AGAに特化した医師が診療してくれます。
経験を積んだ医師であれば、問診や触診、および視診でAGAの発症を判断してもらうこともできるでしょう。

遺伝子検査にかかる費用を考えた場合、はじめからAGA治療専門のクリニックを受診したほうが経済的である可能性もあります。
AGAクリニックの選び方などは下の記事でまとめています。

まとめ

AGAの遺伝子検査についてまとめます。

  • AGAの発症には遺伝的要因が関わっている
  • 遺伝子検査の判定基準はアンドロゲンレセプターの感受性が元となる
  • AGAの遺伝子検査に関しては懐疑的な見解も根強くある
  • AGAの発症が疑われる場合、専門クリニックを受診するのがおすすめ

AGAの発症には遺伝的な要因が関わっているのですが、遺伝子検査でかならずしも原因が特定できるわけではありません。
逆に遺伝的な要因が確認されても、AGAを発症するとは限りません。
AGAの発症が疑われる場合は、AGA専門のクリニックで診てもらうのがおすすめです。

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