【薬剤師監修】抜毛症は病院行くべき|脱毛症と比較して原因、症状、治療法を解説

【薬剤師監修】抜毛症は病院行くべき|脱毛症と比較して原因、症状、治療法を解説

自分の子どもや身の回りの女性に抜毛症が見られた場合、早めに病院に行くべきです。

ただ、病院に行くにあたって、抜毛症とはどういう症状なのか、何が原因なのかを把握しておくことは非常に重要です。

そこでこの記事では、抜毛症について詳しく解説します。

抜毛症は病院に行くべき?

冒頭でもお伝えしましたが、抜毛症が認められた場合、早めに病院に行ってください。

そこから食毛症などを引き起こす恐れもあります。

【結論】早めに行くべき

なぜ早めに行くべきかというと、病院を受診しないと抜毛が続いてしまう恐れがあるからです。

本人は半ば無自覚に毛を抜いているため、早めに治療しないとどんどん髪が薄くなってしまいかねません。

後述もしますが原因は心、メンタルにあることが多いので、心療内科、精神科、児童精神科の受診をおすすめします。

食毛症などを引き起こす恐れもある

放置したり見過ごしたりしてしまうと、抜毛症から食毛症などを引き起こす恐れもあります。

食毛症とはその名のとおり、抜いた毛を食べてしまう症状のことです。

食毛症になると、食べた毛が体内で塊になり内臓に広がってしまうという「ラプンツェル症候群」を発症する危険性があります。

さらに、食毛症の人の約3分の1に見られるのがラプンツェル症候群だ。

引用:Medical Tribune「胃から巨大な毛髪の塊―ラプンツェル症候群」

「ラプンツェル症候群」になると以下の症状が現れます。

  • 嘔吐(おうと)
  • 膨満感
  • 排便習慣の変化
  • 吐血
  • 体重減少

参考:Medical Tribune「胃から巨大な毛髪の塊―ラプンツェル症候群」

珍しい病気ではあるものの、こういった症状に発展しかねないため、早めに病院に行くべきなのです。

抜毛症とは

そもそも抜毛症とはいったいなんなのかというと、その名のとおり「毛を抜いてしまう症状のこと」です。

「抜毛症」という病気があるわけではなく、「強迫症によって見られる症状の一つである」と考えてください。

抜毛症は強迫症の一種です。この病気の人は、美容以外の理由で毛髪を強迫的に引っ張ったり、引き抜いたりします。つまり、自分の外見をよくするために毛を抜いているわけではありません。通常は頭皮、まゆ、まぶたの毛が抜かれますが、あらゆる部位の体毛が対象になりえます。

引用:MSD マニュアル家庭版「抜毛症(抜毛癖)」

自分の毛だけではなく、他人やペットの毛を抜いてしまうケースもあります。

MSD マニュアル家庭版「抜毛症(抜毛癖)」によると患者の9割は女性です。

抜毛症と脱毛症の違い

抜毛症と似ているのが脱毛症ですが、これらはまったく別物であると考えてください。

ここでは抜毛症と脱毛症の違いを、原因・症状・治療法に分けて解説します。

原因

抜毛症のもっとも大きい原因は「ストレス」です。

抜毛症の原因は、多くの場合が精神的ストレスです。日常生活を送る中で大きなストレスに晒されたことが原因で発症するケースが多く見られます。

引用:AGAスキンクリニック レディース院「女性薄毛の原因の「トリコチロマニア」とは」

一方、脱毛症は「男性ホルモン」が原因とされることが多いです。

「脱毛症」とひとくくりにしてもさまざまな種類がありますが、メジャーなのが「AGA(男性型脱毛症)」「FAGA(女性型脱毛症)」であり、どちらも「男性ホルモン」が原因です。

AGAとFAGAは異なる点も多いのですが、詳しくはこちらの記事でまとめています。

【毛髪診断士監修】男性型脱毛症の種類や原因を解説!無料でチェックする方法も

症状

以下の症状が認められると、抜毛症の可能性が高いです。

  • 脱毛が生じるほど毛を抜いている
  • 毛を抜く行為を何度も減らそうとしたり、やめようとしたりしている
  • その行動のために大きな苦痛が生じているか、日常生活に支障をきたしている

参考:MSD マニュアル家庭版「抜毛症(抜毛癖)」

一方、AGA・FAGAの症状には次のような特徴があります。

  • 抜け毛が小さく弱々しい
  • 年単位で薄毛が進行している
  • 生え際が後退している(AGA)
  • 全体的に薄くなってきている(FAGA)

治療法

抜毛症の治療法は以下のとおりです。

一方、AGA・FAGAの治療法は以下のとおりです。

  • フィナステリドの内服(AGAのみ)
  • デュタステリドの内服(AGAのみ)
  • ミノキシジルの外用

参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

フィナステリド・デュタステリドの内服は、FAGAの治療法としては推奨されていません。

特に、妊娠の可能性がある・妊娠中の女性に関しては、男子胎児に悪影響を及ぼす恐れがあるとされているので注意してください。

妊婦に投与するとDHT の低下により男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼす恐れがあり,妊婦または妊娠している可能性のある女性,授乳中の女性への投与は禁忌である.

引用:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

抜毛症から脱毛症になる心配はない

以上のことから、抜毛症と脱毛症は症状も違えば原因も異なります。

そのため、抜毛症から脱毛症になる心配はありません。

ただし、どちらも治療が必要であるため、症状が現れた場合はすぐに病院に行くべきです。

この記事の監修者

金澤大介
金澤大介薬剤師
薬局薬剤師としてAGAや頭皮湿疹などの調剤や服薬支援を多数経験
自分自身も薄毛に悩んだ経験から、髪や頭皮の悩みを抱える方に科学的根拠に基づいた予防や治療を提供したいという思いでAGAアプリHIXを開発
AGAアプリHIXを運営する㈱エムボックスの代表取締役

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