【毛髪診断士監修】禁酒で髪が生えたのは本当?AGA治療に対する影響などを解説

【毛髪診断士監修】禁酒で髪が生えたのは本当?AGA治療に対する影響などを解説

禁酒をした人の中には「髪が生えた!」と豪語する方もいます。

しかし、結論から言えば、髪が生えたとしてもAGAが改善されたわけではありません。

この記事では、そんな禁酒によって「髪が生えた」と感じる人がいる理由や、AGA・AGA治療との関係について解説します。

【結論】禁酒してもAGAは改善されない

まず、禁酒とAGAの関係性を明らかにしておきましょう。

AGAは進行性なので、「改善・治療したい」と考えるなら科学的根拠に基づいた方法を実践するのが大事です。

禁酒はAGAを改善するものではない

結論を言うと、後述もしますが「禁酒によって髪が生えた」という方はゼロではありません。

しかし、「禁酒によって髪が生えた」のは「AGAが改善された」ということではないので注意してください。

つまり、禁酒してもAGAによる抜け毛・薄毛の進行は止まらないのです。

AGAの原因は男性ホルモンと遺伝

なぜ禁酒しても改善しないのかというと、AGAの原因は男性ホルモンと遺伝にあるからです。

具体的に言えば、AGAは5αリダクターゼという酵素が男性ホルモンであるテストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変化させることで発症します。

DHTは脱毛因子や脱毛タンパクを放出し、毛母細胞にダメージを与えるのです。

DHT ジヒドロテストステロン

禁酒しても5αリダクターゼを止められるわけではありませんし、DHTの作用を防ぐこともできません。

したがって、「禁酒とAGAは関係がない」と言えるのです。

また、「AGAを発症しやすいかどうか」は遺伝が関係しているとわかっています。

DHTは「アンドロゲン受容体(レセプター)」と結びついて脱毛を促すのですが、アンドロゲン受容体はX染色体上に存在します。

かいつまんで言えば、「母方の父がAGA」なら自分もAGAになる可能性が高いのです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【男性必見】将来禿げる人の特徴ベスト3効果的な対処法も紹介

禁酒で髪が生えた人がいる理由

上で「禁酒とAGAは関係がない」と説明しましたが、SNSを見てみると「禁酒で髪が生えた」と述べている方も少なくありません。

「冒頭の説明と矛盾するじゃないか!」と感じる方もいるでしょう。

なぜこのように「禁酒したら髪が生えた」と考える人がいるのかは、以下で詳しく説明します。

AGAによる抜け毛・薄毛ではなかった

抜け毛・薄毛の原因は、AGAだけではありません。

たとえば、「季節」も一時的な抜け毛の原因になります。

どういうことかというと、イギリスの研究によれば「秋は抜け毛が多くなる」とわかっているのです。

つまり、秋に禁酒した人が冬になって毛が生えはじめ、「禁酒したから発毛したんだ」と勘違いする可能性もゼロではないわけですね。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【毛髪診断士監修】秋は抜け毛が多くなる?今からでも遅くない対策を紹介

髪が生えた気になっているだけという可能性

次に、「髪が生えた気になっているだけ」ということも可能性も否定できません。

そもそも禁酒しなくても、ヘアサイクルが正常なら髪は抜けても生えてきます。

しかし、AGAになると、十分に髪が育たず抜けやすくなってしまい、最終的に毛母細胞が死滅してしまうのです。

ヘアサイクル

だからこそ「禁酒したら髪が生えた」と喜ばず、AGAの症状が認められる場合は適切な治療をはじめるのが大事です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【2021年最新】おすすめのAGA対策とは?AGAガイドラインから正しい方法を紹介

禁酒が髪に与える影響

今まで「禁酒とAGAは関係がない」と説明しました。

しかし、AGAに関係がなくても、髪そのものに悪影響を及ぼしたりAGA治療の妨げになったりすると禁酒したほうがいいですよね。

結論から言えば、適度な飲酒であればAGA治療に影響しません。

適度な飲酒はAGA治療に影響しない

まず、「AGAガイドライン」において推奨されているAGA治療法をまとめましょう。

  • フィナステリドの内服
  • デュタステリドの内服
  • ミノキシジルの外用

参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

これらのAGA治療をはじめたからといって、かならずしも禁酒しなければならないわけではありません。

なぜなら、これらのAGA治療は安全性が高いからです。

実際に、医師が監修しているイースト駅前クリニックの記事ではこのように紹介されています。

しかし、プロペシアは服用前後にアルコールを摂取しても効果に影響が生じることはありません。もちろん、身体に何らかのダメージが及ぶこともありませんので、飲酒前後でも安心して服用していただくことができます。

引用:イースト駅前クリニック「【医師監修】お酒はNG?プロペシアとアルコールとの関係」

以上の点から、「AGA治療をはじめても禁酒をする必要はない」と言えます。

ただし、上記した治療法以外、たとえばミノタブなど国内未承認薬でAGA治療する場合を除きます。

過度な飲酒は厳禁

一方、過度な飲酒は厳禁です。

その理由は、さまざまな健康被害を引き起こす恐れがあるからです。

上述のイースト駅前クリニックでも、過度な飲酒に関しては強く警告しています。

プロペシアはアルコールの影響を受けない!とはいえ、過度な飲酒をしながらの服用はNGです。

引用:イースト駅前クリニック「【医師監修】お酒はNG?プロペシアとアルコールとの関係」

フィナステリド(プロペシア)、デュタステリド(ザガーロ)ともに、肝機能障害や性機能障害の副作用が報告されています。

通常、こういった副作用の発現率は0.5%程度です。

しかし、アルコールは肝臓で分解されることや性機能に必要な神経の働きを弱めてしまう可能性があるため、副作用のリスクが高まってしまいかねないので注意してください。

ミノキシジルの外用についても、「リアップ」の販売元である大正製薬ではこのように警鐘を鳴らしています。

ミノキシジルを使用してアルコールを大量に摂取した場合、血圧が下がりすぎる危険性がないともいえません。

引用:大正製薬「ミノキシジル使用中のアルコール摂取について」

髪が育たなくなってしまう

さらに、お酒を飲みすぎると髪が育たなくなってしまう恐れがあります。

どういうことかというと、アルコールは「亜鉛」の排泄量を増加させてしまうのです。

また、アルコールによって亜鉛の排泄量が増加するため、飲酒量が多い人は気をつけましょう。

引用:大塚製薬「栄養素カレッジ」

亜鉛は髪の生成をサポートする重要な役割を担っている栄養素です。

亜鉛 効果

飲酒するとアルコールの分解に亜鉛が使われてしまい、アミノ酸を髪の主成分である「ケラチン」に再結合しづらくなってしまいます。

アルコール量は、厚生労働省「健康日本21」の定める「純アルコール量20g」に留めるのが大事です。

具体的には、ビールであれば500ml(中瓶1本)、シャンパン・ワインであればグラス2杯、日本酒であれば1合、焼酎であればロック1杯、ウイスキーはダブル1杯が目安です。

まとめ

禁酒で髪が生えた理由についてまとめます。

  • 禁酒ではAGAは改善されない
  • なぜなら、AGAの原因はDHTにあるから
  • 「禁酒で髪が生えた」と感じている人の多くは一時的な抜け毛・薄毛の改善
  • AGA治療しても禁酒は必要ない
  • ただし、推奨値を超える過度な飲酒は控えるべき

飲酒はストレスを緩和してくれたり会話が盛り上がったりとメリットもたくさんあります。

しかし、飲みすぎると健康にも髪にも良くないので、できる限り最小限に留めましょう。

この記事を監修したHIXスタッフ

毛髪診断士 日野

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