【毛髪診断士監修】若ハゲの治療方法3選|科学的な根拠を用いて解説

【毛髪診断士監修】若ハゲの治療方法3選|科学的な根拠を用いて解説

若ハゲは、適切な方法で治療すれば改善する可能性があります。

ただ、「どういった治療をすればいいかわからない」という方もいるでしょう。

この記事では、若ハゲで悩む方のために科学的根拠に基づいた治し方・治療法を紹介します。

若ハゲとは

若ハゲは「若年性脱毛症」と呼ばれ、「10代〜30代で脱毛症を引き起こしている状態」を意味することが多いです。

「若年性脱毛症」以外にも「壮年期脱毛症」という言葉がありますが、「同じ症状だ」と考えてください。

この記事では、一般的な「10代〜30代で脱毛症を引き起こしている状態」を「若ハゲ」と定義して解説します。

若ハゲの原因

はげ、つまり脱毛症にはさまざまな種類がありますが、もっとも多いのが「AGA」と呼ばれる男性型脱毛症です。

ここでは、AGA(男性型脱毛症)の原因について解説します。

AGAは男性ホルモンが最大の原因

AGA最大の原因は男性ホルモンにあります。

具体的に言うと、男性ホルモンであるテストステロンが、「5αリダクターゼ」という酵素によって抜け毛因子や抜け毛タンパクを放出するDHT(ジヒドロテストステロン)に変化して発症します。

DHT ジヒドロテストステロン

ここで大事なのが、「テストステロンやDHT自体に害はない」という点です。

若ハゲに悩む男性の中には、進行を抑えようとして「テストステロンを少なくしよう」と考える方もいますが、効果はあまり期待できない上に健康に悪影響を及ぼす恐れもあります。

なぜなら、テストステロンは男性が健康的に生きる上で必要不可欠なものだからです。

そもそもテストステロンがDHTに変化しなければ脱毛因子や脱毛タンパクも生まれないため、対処すべきはホルモンではなく「5αリダクターゼ」なのです。

この「5αリダクターゼ」を抑える方法は後述しますので参考にしてください。

遺伝的な要因も考えられる

生み出されたDHTは、「アンドロゲンレセプター」と呼ばれる受容体と結びつくことで脱毛因子・脱毛タンパクを放出します。

この「アンドロゲンレセプター」の感度が高ければ、それだけ脱毛因子・脱毛タンパク質が生まれやすくなるのです

「アンドロゲンレセプター」はX染色体上にあるため、母方の父がAGAなら遺伝的に「AGAになりやすい」と言えます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【男性必見】将来禿げる人の特徴ベスト3効果的な対処法も紹介

若ハゲかどうかの確認方法

AGAは進行性なので、放っておくとどんどん薄毛になってしまいます。

ただ、「自分がAGAかどうかわからない」という方も多いですよね。

おすすめはAGAクリニックの受診ですが、ここでは簡単に確認する方法を紹介します。

抜け毛の質を確認

AGAになると、髪が十分に成長する前に抜けてしまいます。

このようにヘアサイクルが乱れてしまい、最終的には死滅してしまうわけです。

ヘアサイクル

髪が成長しきれていないからこそ、抜け毛に「弱々しくて柔らかい・小さい」という特徴が見られます。

生えている毛に比べてこのような特徴が見られた場合、「AGAが進行している」と考えるべきでしょう。

「抜け毛が多くなってきたから、ハゲるのかもしれない」と勘違いする方が多いですが、大事なのは抜け毛の量より質なのです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【毛髪診断士監修】抜毛を気にする基準って?大事なのは本数より状態って本当?

進行速度

AGAかどうかは進行速度にも現れます。

基本的に、AGAは年単位でゆっくり進行することが多いです。

つまり、いきなりごっそり毛が抜けた場合、AGAではない脱毛症が考えられます。

AGAの進行パターンに関しては、こちらの画像をご覧ください。

ハミルトン ノーウッド

こちらは実際の症状からAGAのパターンを分類した「ハミルトン・ノーウッド分類」です。

AGAは、まずは生え際の後退からはじまり、「そのまま全体的に薄くなるパターン」「頭頂部から薄くなるパターン」など人によって進行具合が変わります。

2cmチェック法

AGAの可能性があるかどうかを簡単にセルフチェックできる方法があります。

まず、耳の中心から頭の上まで垂直に線を引いてください。

さらにその2cm先に線を引き、自分の生え際が線より「前か」「後ろか」を確認しましょう。

前であればAGAの可能性が低く、後ろであればAGAの可能性が高いと言えます。

若ハゲを治す上で大事なこと

AGAの可能性が疑われる場合、本格的に治療する必要があります。

治療をはじめる前に、基本とも呼べる大事なことを3つ紹介します。

科学的な根拠のある治療法を試す

AGAにまつわる情報には、科学的に根拠のないものも多いです。

  • わかめやのりを食べる
  • オナ菌する
  • 帽子をかぶらないようにする
  • 筋トレしない
  • ストレスを溜めない、など

これらは科学的に根拠がないため、時間や労力を無駄にしてしまいかねません。

科学的根拠に則ったAGA治療は、「AGAガイドライン」を参考にするのが大事です。

「AGAガイドライン」は日本皮膚科学会と毛髪科学研究会が共同で編纂したもので、国内におけるAGA治療の方針が科学的根拠・エビデンスを用いてまとめられています。

【2021年最新】AGA診療ガイドラインについて内容や治療の推奨度などを解説

諦めずに続ける

AGA治療はすぐに終わるものではなく、常に続けていかなければなりません。

途中で辞めてしまうと、今までの治療が無駄になる可能性もあるので注意してください。

たとえば、ミノキシジルの外用は治療をはじめて「約4ヶ月で効果が現れる」と言われています。

つまり、最低でも4ヶ月以上治療を続けないと効果が現れない可能性が高いわけです。

治療をはじめても「なかなか改善されないから」といって、途中で断念してしまうのはおすすめできません。

複数の治療方法を試す

「AGAガイドライン」において、治療の「推奨度A(行うよう強く勧める)」とされているのは以下の3つです。

  1. フィナステリドの内服
  2. デュタステリドの内服
  3. ミノキシジルの外用

フィナステリドとデュタステリドは同じ効果ですが、ミノキシジルの外用はまったく違います。

このように「守り」「攻め」と考えて並行していくのが大事です。

ただし、どちらも未成年の方はおこなわないでください。

若ハゲを治す方法①フィナステリド・デュタステリド

AGAを治療する方法として「AGAガイドライン」でも推奨されているのが、フィナステリド・デュタステリドの内服です。

日本ではそれぞれプロペシア、ザガーロの名前で販売されています。

フィナステリド・デュタステリドとは

フィナステリド・デュタステリドに関しては、こちらをご覧ください。

フィナステリド デュタステリド
開発元 メルク社(アメリカ) グラクソ・スミスクライン株式会社(イギリス)
商品名 プロペシア ザガーロ
ジェネリック剤
値段 28錠で約6,000円程度 30粒で約9,000円程度

このように、どちらも内服薬ではありますが値段は大きく違います。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【薬剤師監修】フィナステリドとザガーロなら、フィナステリドからはじめよう。その違いとは。

フィナステリド・デュタステリドの効果

フィナステリド・デュタステリドともに、5αリダクターゼの働きを阻害する効果があります。

フィナステリド デュタステリド

どちらも同じ効果ですが、作用する「5αリダクターゼ」が違います。

フィナステリド デュタステリド
5αリダクターゼ I型 ×
5αリダクターゼ II型

効果の幅で考えるとデュタステリドのほうが大きいですが、前頭部・頭頂部に多いのはII型であることから、「フィナステリドで十分である」と考える医師も多いです。

フィナステリド・デュタステリドの注意点

フィナステリド・デュタステリドともに副作用が報告されているので注意してください。

しかし、副作用が発生する可能性は極めて低いです。

プロペシアの添付文書によると、副作用の発生率は0.5%です。

943例中 5 例(0.5%)に 5 件の副作用が認められた。主な症状はリビドー減退 2 例(0.2%)、肝機能障害 2 例(0.2%)等であった。〔再審査終了時〕

引用:「プロペシア錠 添付文書」

若ハゲを治す方法②ミノキシジル

ミノキシジルも「AGAガイドライン」において「推奨後A(行うよう強く勧める)」と定められています。

ただし、未成年の方は使用しないでください。

ミノキシジルとは

ミノキシジルとは、国内で唯一発毛効果を認められた成分です。

ミノキシジルは「外用」「内服」の2種類がありますが、このうち、「AGAガイドライン」で推奨されているのは「外用」だけです。

内服薬にも高い発毛効果は見られますが、循環器系に深刻な副作用を引き起こす恐れがあるので注意してください。

繰り返しますが、未成年の方はけして使用してはいけません。

ミノキシジルの効果

ミノキシジルは毛包を活性化させ、発毛を促進します。

ミノキシジル 作用

このようにヘアサイクルを正常化させることで、AGAの改善を図るわけです。

ミノキシジルは国内においてさまざまな商品が発売されていますが、どれも「5%配合」であり、その他の有効成分や添加物はほとんど変わりません。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【2021年最新・薬剤師監修】ミノキシジルの外用薬を比較してみた!選び方や注意点を解説

ミノキシジルの注意点

ミノキシジルは、使いはじめてから10日~1か月ほどで初期脱毛が発生します。

初期脱毛は体が「新しい毛を生やそう」としている証拠なので、悪いことではありません。

ただ、このタイミングで焦って使用を中止してしまうと逆効果になりかねないので注意してください。

初期脱毛に関しては、こちらの記事でまとめています。

【男性必見】初期脱毛はなぜ起きる?初期脱毛が起きる理由や時期、注意点を解説

若ハゲを治す方法③生活習慣の改善

生活のリズムが悪かったり環境が良くなかったりすると、十分に髪が育たず、抜け毛の原因になりかねません。

それらを対処することによって、薄毛が改善する可能性もあります。

ただし、フィナステリドやミノキシジルなどの科学的根拠のある対策に比べると効果は薄いので注意してください。

食生活の見直しやサプリメントの活用による栄養補給

食生活を見直すことは、髪を成長させたり治療の効果を高めたりする上で大事です。

なぜなら、髪は体に取り入れられる栄養素によって作られますし、成長するものだからです。

その中でも、「髪の3大栄養素」と呼ばれる以下の栄養素を取り入れてください。

  • タンパク質
  • ビタミン
  • 亜鉛

タンパク質は髪の素となる栄養素で、ビタミンと亜鉛は維持や生成をサポートする役割があります。

特に亜鉛は意識しないとなかなか摂取することが難しいので、食生活で取り入れられない場合はサプリなどを利用しましょう。

亜鉛サプリはデメリットもありますが、正しく摂取すると安全なので詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【管理栄養士監修】亜鉛サプリのデメリット解説!長期間に渡って大量摂取すると健康被害の危険性

禁煙

喫煙は髪の成長に良い影響を及ぼしません。

喫煙による健康被害はあらためて説明するまでもないでしょうが、Dクリニックの川島眞教授によってAGAの進行スピードに影響を与える可能性も示唆されています。

また喫煙や飲酒などの嗜好品を好む人はAGAが進行している傾向がみられたことにより、喫煙や飲酒はAGAの進行に影響を与えている可能性が示唆されました。

引用:PRTIMES「飲酒や喫煙をする人は要注意!?約23万8,000件のAGA患者カルテデータから因果推論で解明」

もちろん「禁煙したから」といって髪が生えるわけではありません。

しかし、喫煙を続けるより禁煙したほうが、体にも髪にも良い影響を及ぼす可能性が極めて高いのです。

十分な睡眠

髪の発育に必要な成長ホルモンは、夜間や就寝中など「副交感神経が優位な時間帯」に作られると言われています。

つまり、十分に睡眠時間を確保できれば髪の成長を促すことができるのです。

睡眠に関する情報は薄毛と同じくらいさまざまですが、「日本睡眠科学研究所」による「良い睡眠の条件」がこちらです。

  • 夕飯は2~3時間前に済ます
  • 寝室の温度については夏場は約25℃~26℃、冬場約22℃~23℃、湿度については50%~60%が理想的
  • ふとんは、保温性・吸湿性・放湿性に優れたものを選ぶ
  • まくらはゆるやかなS字の首筋の隙間を埋めることのできるものが良い

参考:日本睡眠科学研究所「良い睡眠の条件」

これらを目指しながら、最低でも5時間以上睡眠を取るようにしてください。

まとめ

若ハゲの治し方についてまとめます。

  • 若ハゲはAGAであるケースが多い
  • AGAの原因は5αリダクターゼの影響でDHTが生み出されるという点
  • フィナステリド・デュタステリドを服用すると、5αリダクターゼの阻害を期待できる
  • ミノキシジルの外用をすると、ヘアサイクルが正常化しAGAの改善が期待できる
  • ヘアマッサージも発毛促進の効果がある

若ハゲは、何もしなければ40代・50代にさらに薄毛が進行してしまいます。

今のうちに正しい方法で対処しておきましょう!

この記事を監修したHIXスタッフ

毛髪診断士 日野

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