頭皮の皮脂は大事なものですが、過剰に分泌されると臭いやべたつきの原因になります。
AGAの進行とは関係がありませんが、抜け毛を悪化させる可能性もあるので注意してください。
この記事では、そんな頭皮の皮脂が多いと出る症状やAGAの関係性について解説します。
頭皮の皮脂とは
頭皮の皮脂とは、皮膚を守るバリアのような働きをする脂分のことです。
皮脂は体内にある「皮脂腺」と呼ばれるところから脂分が出て、頭皮を紫外線や乾燥から守ったり、水分の蒸発を防いでくれたりします。
つまり、皮脂がないと頭皮が乾燥しやすくなり、ダメージを受けやすくなってしまうわけです。
そんな重要な役割を果たしている皮脂ですが、多すぎると汚れや刺激の原因になってしまいかねません。
特に頭皮は皮脂の分泌が多い部分なので、毎日しっかりケアするのが大事です。
頭皮の皮脂が多いと出る症状
頭皮の皮脂が多くなりすぎると、さまざまな症状が現れます。
どれも深刻なものではありませんが、頭皮環境が悪くなっているサインなので早めに対処しましょう。
におい
基本的に、皮脂自体に臭いはありません。
しかし、ケアせずに放置していると頭皮に常在菌が増え、脂質、タンパク質、アミノ酸などの成分を酸化・分解し、悪臭を放つようになってしまうのです。
特に男性は、汗から発生する「ジアセチル」というニオイ成分が頭皮の「中鎖脂肪酸」に反応し、強い臭いを放ちます。
一般的に「加齢臭」「ミドル脂臭」などと言われる臭いです。
べたつき、かゆみ
皮脂は脂分であるため、過剰に分泌されると頭皮がべたべたするようになります。
そのまま放っておくと炎症などを引き起こし、強いかゆみが発生する恐れもあります。
「かゆいから」といって頭皮をかきむしると傷がつきさらに悪化する可能性もあるので、早めの対処が大事です。
大きなフケ
フケは頭皮の垢であるため、出ることはおかしな話ではありません。
しかし、そのフケが大きかったりベタベタしたりしている場合は気を付けてください。
頭皮の皮脂が過剰に分泌され、常在菌が異常繁殖している可能性があります。
「しっかり髪を洗っているのにフケが出る」と悩んでいる男性もいるでしょうが、洗いすぎると逆効果な場合もあるので注意してください。
上で見たように、「皮脂」は頭皮のバリア的な役割を果たしています。
洗浄力の強いシャンプーを使ったり洗いすぎたりすると大事な皮脂まで洗い落としてしまい、かえって乾燥が進み、頭皮荒れやすくなる恐れもあるのです。
頭皮の皮脂が多いとはげる?
頭皮がべたついたりオイリーだったりする男性は、頭皮の皮脂が多い傾向にあります。
たしかに皮脂が多すぎると髪に悪影響を与えますが、はげ(AGA)の原因になるわけではないので安心してください。
AGAの原因ではない
AGAの原因は頭皮や皮脂ではなく、「男性ホルモン」にあります。
AGAは、テストステロンが「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素の影響でDHT(ジヒドロテストステロン)に変化し進行していきます。
つまり、頭皮の皮脂が多くても「5αリダクターゼ」が少なければAGAになる可能性は低いですし、反対に頭皮の皮脂が正常でも「5αリダクターゼ」が少なければAGAになる可能性が高いわけです。
「AGAになりやすいかどうか」はこちらの記事をご覧ください。
抜け毛の原因になる可能性がある
一方で、AGAではなく「抜け毛」の原因になる可能性はあります。
「頭皮の皮脂が多すぎる」というのは、乾燥しすぎていているなど頭皮に何かしらのダメージが蓄積されている証拠です。
「なぜ頭皮の皮脂が多いのか」という原因をつきとめ、シャンプーを変えたりていねいにヘアケアしたりと対策を考えましょう。
頭皮の皮脂を抑えるには
皮脂自体は髪にとって大事なものであるため、完全になくならせてしまってはいけません。
皮脂が正常に分泌されるように頭皮の環境を整えてあげるのが大事です。
頭皮の保湿を意識する
髪は乾燥しすぎると、むき出しになった皮膚を「守ろう」としてかえって皮脂が過剰分泌されてしまいます。
そのため、洗浄力が強すぎるシャンプーは控えるようにしてください。
頭皮の汚れや余計な皮脂は40度のぬるま湯で十分落ちるので、シャンプーは洗浄力より保湿力をメインに選びましょう。
おすすめのシャンプーはこちらで紹介しています。
生活習慣の改善
生活習慣を改善する上で大事なのが「食生活」です。
特に、ビタミンBやビタミンCは頭皮の環境を整える上で非常に重要です。
ビタミンBは皮膚や粘膜の健康を維持する作用があり、ビタミンCはコラーゲン生成のサポートをする働きがあります。
どんな食品に含まれているかは、こちらの記事を参考にしてください。
薄毛の改善なら頭皮の皮脂よりAGA対策!
頭皮の皮脂についてまとめます。
- 頭皮の皮脂は皮膚のバリアを果たす
- 髪を守る大切な存在だが、過剰に分泌されると臭いやベタつきの原因になる
- AGAの原因にはならないものの、抜け毛につながる恐れもある
- 皮脂を抑えるためには、頭皮の保湿と食生活の改善が大事
AGA治療をはじめる上でも、頭皮の皮脂は大事です。
頭皮環境が良くないとAGA治療の効果が十分に発揮されません。
まずは皮脂の分泌に違和感がある場合、まずは頭皮環境を正常化させましょう。
この記事の監修者

- 毛髪診断士
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公益社団法人日本毛髪科学協会が認定する「毛髪診断士®」
(19年12月取得|認定番号:第A20185号)
AGAアプリ「HIX」専属の毛髪診断士として、3千人以上の方の相談やカウンセリングなどを担当
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