「AGA対策しなきゃ」と感じても、何からはじめればいいかわからないですよね。
AGA対策の中には科学的に根拠のない情報もあるため、気を付けなければなりません。
この記事では、科学的根拠に基づいたおすすめのAGA対策を紹介します。
AGAの症状と原因
AGAの対策をはじめる場合、しっかりと「どんな症状なのか」「何が原因なのか」を把握しておくことをおすすめします。
AGAの症状・原因を正しく理解しておかないと誤情報を鵜呑みにしてしまい、誤った治療方法に手を出して時間やお金を無駄にしてしまう恐れもあります。
AGAの症状
AGAの症状は、ヘアサイクルが乱れ、髪が成長する前に抜けきり最終的に死滅してしまうというものです。
こちらの画像をご覧ください。
本来、髪は「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルを数年掛けて繰り返します。
つまり、沈んでも次の日になると登ってくる太陽のように、抜けても新しい毛が生えてくるのが髪の性質なのです。
AGAになると「成長期」が短くなり、抜けるまでのスパンが早くなってしまいます。
ただ、AGAは短い時間でなるのではなく年単位で進行していくため、「急に抜け毛が増えた」という場合は季節的な抜け毛や違う病気の可能性もあるので気を付けてください。
AGAの原因
AGAは、人体に潜む「5αリダクターゼ」という酵素が、男性ホルモンであるテストステロンを「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換することが原因とされています。
その「DHT」が「アンドロゲンレセプター」と呼ばれる男性ホルモンの受容体と結びつくことで、脱毛を促しやすくなるのです。
AGAになりやすいかどうかは、「5αリダクターゼが多いか」「アンドロゲンレセプターの感度が高いか」によって変わります。
どういった人が「5αリダクターゼが多いのか」「アンドロゲンレセプターの感度が高いのか」はわかっていない部分も多いですが、その一つが「遺伝」です。
たとえば、アンドロゲンレセプターの遺伝情報はX染色体で受けつがれるため、「母方の祖父がAGA」であれば「AGAになりやすい遺伝子が受け継がれている」と言えるでしょう。
このように、AGAの原因は「5αリダクターゼ」とされていますが、遺伝も大きく関わっていると考えてください。
よくAGAの原因として「ストレス」や「食生活の乱れ」などが挙げられますが、これらにはなんの根拠もありません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
おすすめAGA対策
AGA対策するには、まず自分の目的を明確にさせることが大事です。
たとえば、AGAでも進行度は人によって違います。
こちらはAGAの進行パターンを表す「ハミルトン・ノーウッド分類」という分類方法です。
たとえば、「I型」の人はほとんどAGAが進行していないため、新しい毛を増やすよりかは今ある毛の維持に努めたほうが賢明でしょう。
一方、「III型」「Ⅳ型」などは薄毛が目立ってきているため、今ある毛の維持に加え、発毛も視野に入れることをおすすめします。
このように、「髪を維持したい」のか「髪を生やしたい」のかで、おすすめのAGA対策は変わってくるのです。
髪を維持したい場合
髪を維持したい場合は、しっかりとヘアサイクルを正常化させるのが大事です。
ヘアサイクルを正常化させるには、このような方法があります。
- フィナステリド・デュタステリドの内服
- 市販の発毛剤や育毛剤を使用する
- 頭皮環境を整える
- バランスの取れた食事を心がける
フィナステリド(プロペシア)、デュタステリド(ザガーロ)とは、上で説明した「5αリダクターゼ」を阻害する働きを持っています。
男性ホルモンのテストステロンが抜け毛を促すDHTに変わりづらくなるため、抜け毛に一定の効果があるわけです。
こちらはAGA治療を科学的根拠に基づいたまとめた「AGAガイドライン」においても、推奨度「A:行うよう強く勧める」とされています。
また、ミノキシジルやアデノシンなど市販の発毛剤や育毛剤を使うのもおすすめです。
ミノキシジルは「AGAガイドライン」において推奨度「A:行うよう強く勧める」、アデノシンは推奨度「B:行うよう勧める」と定められています。
どちらも毛母細胞の成長を促進させる効果があるため、髪を強くてハリのある状態に維持することが期待できます。
他にも、頭皮環境を整え、たんぱく質、亜鉛など「髪に良い」とされる栄養素を取り入れるのも大事です。
髪を生やしたい場合
新しく髪を生やしたい場合は、3つの方法をおすすめします。
- フィナステリド・デュタステリドの内服
- ミノキシジル外用・内服
- 自毛植毛
このうち、「AGAガイドライン」において強く推奨されているのは、「フィナステリド・デュタステリドの内服」と「ミノキシジル外用」です。
特に、ミノキシジルは国内において唯一発毛効果を認められた成分であり、髪の発毛と成長を促進させる効果が期待できます。
ミノキシジルには内服薬もありますが、こちらはAGAガイドラインで「D:行うべきではない」とされているので注意してください。
発毛効果は認められるものの、循環器系などに深刻な副作用を引き起こす危険性があるからです。
まずは外用薬からはじめることをおすすめします。
おすすめの外用薬に関しては、下の記事でまとめています。
AGA対策する上で大事なこと
AGA対策ははじめる上で知っておくべき「コツ」のようなものがいくつかあります。
これらを知っておくことで、AGA対策をより効果的にはじめられます。
科学的根拠のある方法を実践する
AGAは、今でも科学的に根拠のない情報が飛び交っています。
たとえば、わかめを食べれば髪が増える、ストレスが溜まると髪が抜ける、頭皮マッサージすると髪が伸びやすくなる…などです。
髪に影響がないわけではありませんが、科学的にAGAの原因・対策と認められているわけではありません。
このような情報を鵜呑みにするよりかは、自分の頭髪・毛髪状態を自覚し、上で紹介した方法でAGA対策するのがおすすめです。
長期的な目線で続ける
AGAはすぐに改善するものではありません。
たとえば、ミノキシジルの外用も「最低4ヶ月以上は続けるべき」とされることが多いです。
そもそもヘアサイクルは数年の周期があるわけですから、「髪が増えた」と自覚するには長い目で治療を続けなければなりません。
「効果が出ない」と判断してすぐに諦めてしまうのは、非常にもったいない話です。
治療に必要な費用が「生活を圧迫しないか」「長期的に続けられる金額か」を把握するのも大事です。
また、ミノキシジルでの治療をはじめると、「初期脱毛」といって1〜2ヶ月程度髪が抜けやすくなります。
これは頭皮が強くて太い毛を生やそうとして、すでにある弱くて細い毛が抜け落ちているわけです。
このことに驚いてミノキシジルの外用を早々に止めてしまうと、初期脱毛で髪が抜けた上に新しい髪も生えてこない、ということになりかねません。
初期脱毛を乗り越えて、ヘアサイクルを正常化させましょう。
自分の薄毛の進行度合いをチェックする
上でも説明したとおり、AGA対策は「自分がどのレベルなのか」を判断するのが大事です。
それによって髪の維持なのか増やすべきなのか、といった目的が変わってくるからです。
ただ、仕事をしているとなかなかクリニックを受診できませんし、中には「恥ずかしい」と感じる方もいるでしょう。
そこでおすすめなのが、AGA管理アプリのHIXです。
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詳しくはこちらの記事をご覧ください。