【最新】AGA診療ガイドラインについて内容や治療の推奨度などを解説

【最新】AGA診療ガイドラインについて内容や治療の推奨度などを解説

「薄毛やAGAを予防したり、改善できる育毛剤や薬ってどれなんだろう?」

「自分が買った育毛剤や薬は本当に効果があるんだろうか?」

AGA治療や薄毛の予防や対策をするための育毛剤や医薬品を使ったことのある人なら、一度は上記のような悩みを持ったことがあるのではないでしょうか?

そのようなお悩みをお持ちの方は、これからやろうとしている治療法や対策方法が、「AGAガイドラインに基づいているか」を是非チェックしてください。

なぜなら、AGAガイドラインに基づいてる治療法や育毛・発毛成分は、AGAや薄毛を改善する医学的な根拠(医学データ)が実証されているからです。

逆に言えば、AGAガイドラインに記載されていない治療法や成分は、効果を証明するデータがない可能性があります。

もちろん、データがないからと言って、100%効果がないとは言い切れません。

”効果がない”ことを証明するデータもまた、ないからです。

ですが、効果を示すデータのある商品とない商品であれば、ある商品を選択するのが当たり前ですよね。

ですので、この記事では「AGAガイドラインとは何かよくわからない」という方のために、最新のAGAガイドラインについて解説します。

AGAガイドラインとは

AGAガイドラインは、一からすべてを説明すると膨大な時間がかかってしまいます。

そこで、いくつか要点だけをピックアップしてまとめました。

最新のAGAガイドライン

AGAガイドラインは、2020年10月現在、「第2版」となる「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」が最新です。

もともと2010年に「第1版」が作成され、新しい治療法の登場や薄毛に対する概念の変化などから、2017年に改定されたのです。

現在は「第2版」ですが、今後、さらに改定・修正されていく可能性は大いにある、と考えられます。

なお、現時点で最新版である「第2版」は、こちらで確認できます。

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

AGAガイドラインの目的

基本的な目的は、「男性型脱毛症診療水準の向上」です。

「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」にも、このように記されています。

…(前略)医師,患者双方にとって標準的治療法を提示することで,本邦における男性型脱毛症診療水準を向上するという当初の目的を果たしたものと考えている.

引用:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

あくまでガイドラインであり、男性型脱毛症治療の具体的な方法などが記されているわけではありません。

AGAガイドラインが作成される以前は、非科学的な民間療法や科学的に根拠のない治療法を無意味に続ける方が少なくありませんでした。

こういった現状に対して科学的根拠を踏まえた上で標準的治療法を提示し、診療水準の向上を図っているわけです。

AGAガイドラインの作成者

AGAガイドラインは日本皮膚科学会と毛髪科学研究会の共同事業として作成されたものです。

日本皮膚科学会とは1900年に設立された公益社団法人で、公式サイトではこのように紹介されています。

日本皮膚科学会は、皮膚科学に関する研究・教育と医療について、その連絡連携を図り、皮膚科学の進歩・普及に貢献し、もって学術文化の発展に寄与することを目的として、全国各地の約1万人の会員によって組織されている社団法人です。

引用: 日本皮膚科学会について「沿革」

毛髪科学研究会は1993年に設立されたグループで、こちらも公式サイトを引用します。

本会は現在、皮膚科医、毛髪疾患に興味を持つ臨床医、基礎医学分野や企業の研究者など約100余名の会員からなり、毎年1回、総会ならびに学術集会を開催しています。

引用:毛髪科学研究会とは

ガイドラインの作成は毛髪科学研究会が中心となっておこない、改定作業は日本皮膚科学会による事業です。

これらからわかるとおり、AGAガイドラインは専門医や医療関係者が中心となって作成されているのです。

AGAガイドラインの内容

AGAガイドラインの中盤では、日本皮膚科学会と毛髪科学研究会によって「疾患概念・病態と診断,治療」がまとめられています。

科学的・医学的な根拠に基づいて、「男性型脱毛症とは何か」「どのような病態なのか」を明らかにしているのです。

その治療にあたっては、後述する「推奨度」が示されています。

AGAガイドラインで示されている治療の推奨度

AGAガイドラインでは科学的な根拠とエビデンスに基づいて、脱毛症の治療に対する推奨度が示されています。

AGAガイドラインで示されている治療の推奨度がこちらです。

治療の推奨度について

成分 推奨度
フィナステリドの内服 A(男性型脱毛症)
D(女性型脱毛症)
デュタステリドの内服 A(男性型脱毛症)
D(女性型脱毛症)
ミノキシジルの外用 A
植毛術 自毛植毛術は
B(男性型脱毛症)
C1(女性型脱毛症)
LEDおよび低出力レーザー照射 B
アデノシンの外用 B(男性型脱毛症)
C1(女性型脱毛症)
カルプロニウム塩化物の外用 C1
t-ブラバノンの外用 C1
サイトプリンおよびペンタデカンの外用 C1
ケトコナゾールの外用 C1
かつらの着用 C1
ビマトプロストおよびラタノプロストの外用 C2
成長因子導入および細胞移植療法 C2
ミノキシジルの内服 D

もちろん推奨度が高い(Aに近い)ほど、AGA治療としての効果が認められやすいということです。

逆に言えば、推奨度の低い(Dに近い)治療をおこなっても、効果的な改善は認められにくいわけです。

 

たとえば、ミノキシジルの中には外用薬の他にタブレットなどの内服薬も存在します。

AGA治療に対してまったく知識のない方が「ミノキシジル配合タブレット」の広告を見ると、「飲み薬で薄毛を改善できるなら良いかもしれない」と感じる場合もあるでしょう。

しかし、AGAガイドラインでは「D」と示されているため、治療方法としては推奨されているものではない、と判断できます。

推奨度の分類

各項目の推奨度に関しては、このように定めています。

文中に出てくる「I」「V」などエビデンスの数字は、日本皮膚科学会編「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第2版」で採用されたエビデンスレベル分類と推奨度の分類基準です。

  • A:行うよう強く勧める(少なくとも1つの有効性を示すレベルIもしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)
  • B:行うよう勧める(少なくとも1つ以上の有効性を示す質の劣るレベル II か良質のレベル III,あるいは非常に良質の IV のエビデンスがあること)
  • C1:行ってもよい(質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI のエビデンスがある)
  • C2:行わないほうがよい(有効のエビデンスがない,あるいは無効であるエビデンスがある)
  • D:行うべきではない(無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスがある)

「A:行うよう強く勧める」として挙げられていたのは、以下の3つだけです。

  • フィナステリドの内服
  • デュタステリドの内服
  • ミノキシジルの外用

つまり、脱毛症治療においては、この3つがもっとも効果的な治療法である、という可能性が高いと考えられます。

一方、「D:行うべきではない」とされたのは「ミノキシジルの内服」です。

同じ「ミノキシジル」でも、医学的な根拠やエビデンスから、「外用するか内服するか」によってAGAガイドラインの推奨度が大きく違ってくるので気を付けてください。

まとめ

AGAガイドラインについてまとめます。

  • AGAガイドラインは男性型脱毛症診療水準の向上を目的として2010年に作成された
  • 作成したのは日本皮膚科学会と毛髪科学研究会
  • 現在(2020年10月)は2017年に発表された「第2版」が最新
  • 治療の推奨度が分類されている
  • AGAの治療においては、その推奨度をチェックするのがおすすめ

他にも、AGAガイドラインには推奨度の根拠となった臨床結果などが掲載されています。

AGA治療を検討している方は、これらを一読して知識として身につけておくのもおすすめです。

この記事を監修したHIXスタッフ

薬剤師 金澤大介

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