AGAガイドラインで高く推奨されている3つの治療法を解説!

AGAガイドラインで高く推奨されている3つの治療法を解説!

日本ではいまだに、科学的・医学的な根拠が明らかにされていないにも関わらず、「効果がある」という謳い文句でさまざまな民間療法や発毛・育毛剤が紹介されることがあります。

科学的・医学的に有効性を認められた治療・対策をしないと、十分に効果が期待できず、時間やお金を無駄にしてしまいかねません。

そこでおすすめしたいのが、「AGAガイドラインに則った薄毛の治療・対策」です。

この記事では、AGAガイドラインで強く推奨されている3つの治療法を紹介します。

AGAガイドラインについて

AGAガイドラインとは、日本皮膚科学会と毛髪科学研究会が共同で作成したAGA治療の指針となるものです。

2010年に発表され、2017年には「第2版」として改訂版が発表されています。

AGAガイドラインでは、科学的・医学的な根拠やエビデンスをもとにして、AGA診療の推奨度を定めています。

AGA治療の推奨度

成分 推奨度
フィナステリドの内服 A(男性型脱毛症)
D(女性型脱毛症)
デュタステリドの内服 A(男性型脱毛症)
D(女性型脱毛症)
ミノキシジルの外用 A
植毛術 自毛植毛術は
B(男性型脱毛症)
C1(女性型脱毛症)
LEDおよび低出力レーザー照射 B
アデノシンの外用 B(男性型脱毛症)
C1(女性型脱毛症)
カルプロニウム塩化物の外用 C1
t-ブラバノンの外用 C1
サイトプリンおよびペンタデカンの外用 C1
ケトコナゾールの外用 C1
かつらの着用 C1
ビマトプロストおよびラタノプロストの外用 C2
成長因子導入および細胞移植療法 C2
ミノキシジルの内服 D

Aに近ければ近いほど科学的に「有効性を示すエビデンスがある」とされているもので、Dに近ければ近いほど「有効性を示すエビデンスがない」と言えるのです。

たとえば、「ミノキシジル」は国内で唯一発毛が認められた成分ですが、「外用」はAである一方「内服」はDになっています。

こちらに関しては、後述しますのでご確認ください。

推奨度の分類

「A」「B」などの推奨度は、こういった意味を表しています。

  • A:行うよう強く勧める(少なくとも1つの有効性を示すレベルIもしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)
  • B:行うよう勧める(少なくとも1つ以上の有効性を示す質の劣るレベル II か良質のレベル III,あるいは非常に良質の IV のエビデンスがあること)
  • C1:行ってもよい(質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI のエビデンスがある)
  • C2:行わないほうがよい(有効のエビデンスがない,あるいは無効であるエビデンスがある)
  • D:行うべきではない(無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスがある)

他にも、AGAガイドラインは臨床試験のデータなどを解説しています。

詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

AGAガイドラインで推奨されている3つの治療法

AGAガイドラインで「A:行うよう強く勧める(少なくとも1つの有効性を示すレベルIもしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)」とされている治療法は3つです。

  • フィナステリドの内服
  • デュタステリドの内服
  • ミノキシジルの外用

ここではそれぞれを簡単に紹介します。

フィナステリドの内服

フィナステリドとはアメリカのメルク社によるAGA治療薬で、日本では「プロペシア」の名前で知られています。

フィナステリドは、AGAの原因と考えられている「II型5-αリダクターゼ(還元酵素)」を阻害する働きを持っています。

なぜ「II型5-αリダクターゼ(還元酵素)」を阻害することがAGAの治療につながるのかというと、男性ホルモンである「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン」に変換されにくくなるからです。

 

テストステロンは、II型5-αリダクターゼ(還元酵素)と結びついた際に、毛母細胞の働きを低下させる作用を持ったジヒドロテストステロンに変換されます。

フィナステリドを服用すれば、テストステロンがII型5-αリダクターゼ(還元酵素)と結びつきにくくなるため、薄毛の進行を食い止めやすくなるわけです。

フィナステリドは値段の安いジェネリック医薬品も出ているため、「治療を続けやすい」というメリットもあります。

デュタステリドの内服

デュタステリドもフィナステリドと同じくAGA治療の内服薬ですが、効果や値段が若干違います。

何が違うのかというと、フィナステリドは「II型5-αリダクターゼ(還元酵素)」だけにしか作用しませんが、デュタステリドは「I型5-αリダクターゼ(還元酵素)」にも効果が見られるのです。

ただ、「効果が広いから」といって安易に「デュタステリドのほうがよく効く」と思い込むべきではありません。

AGAの種類によっては「I型5-αリダクターゼ(還元酵素)が原因ではない可能性が高い」、つまり「デュタステリドではなくフィナステリドだけで治療できる可能性が高い」というパターンもあるわけです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

フィナステリドとザガーロなら、フィナステリドからはじめよう。その違いとは。

ミノキシジルの外用

外用薬として「A:行うよう強く勧める(少なくとも1つの有効性を示すレベルIもしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)」とされているのがミノキシジルです。

ミノキシジルは国内で唯一、発毛効果を認められた成分で、2つの作用で発毛を促進させます。

  1. 毛の成長を促し太く育てる
  2. 血流を良くして毛に栄養を届ける

成長促進させ強くて太い毛を作るとともに、「休止期」にある毛母細胞を活性化させる働きがあるのです。

ミノキシジルはAGAガイドラインでも推奨度Aとされているように、科学的に有効性を認められた成分であるため、さまざまな発毛剤に用いられています。

日本でもっとも有名なのは「リアップ」でしょう。

ただ、リアップと同じようにミノキシジルが配合されている上に、より安価で求めやすい発毛剤は日本にたくさん存在します。

詳しくはこちらの記事をご覧ください

本当にリアップでいいの? 賢いミノキシジル製剤の選び方

ミノキシジルタブレット(ミノタブ)について

AGA専門クリニックの中には、ミノキシジルの錠剤(通称ミノタブ)を処方しているクリニックもあります。

また、最近では個人輸入で海外からミノタブを購入し、服用されている方もいらっしゃるようです。

 

ミノタブは唯一の発毛成分ミノキシジルの内服薬として、発毛効果が期待できる一方、副作用の危険性もあることは間違いありません。

ここではミノタブについての客観的事実のみ解説します。服用する際には、医師の診断に基づき、服用量を相談の上で使用してください。

ミノタブの作用

外用薬と同じく主成分ミノキシジルは、

  1. 毛包(毛を産生する器官)を活性化して、新しい毛 の発毛を促す
  2. 成長期に小さい毛包(毛を産生する器官)を大きく成長させ、髪の成長を促す

という2つの作用で新たに髪の毛を増やします。  

国の認可やAGAガイドラインでの記載

日本の厚生労働省をはじめとして、世界的に見てもAGA治療薬としてミノタブを承認している国は一つもありません。

また、日本皮膚科学会と毛髪科学研究会が共同で作成している「男性型脱毛症診療ガイドライン」では、推奨度D(ミノキシジルの内服を行うべきではない)とされています。

副作用について

前述のように日本でミノタブの服用が勧められていない最大の理由は副作用です。

海外の添付文書には、「胸痛、心拍数増加、動悸、息切れ、呼吸困難、うっ血性心不全、むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じる恐れがある」との記載があります。

 

このようにミノタブはメリットとリスクがあります。

特に、医師の診断なく個人の判断で輸入品などを安易に服用することは止めましょう。

どの治療法を選ぶべき?

まず大事なのが、「どういった治療をしていきたいのか明らかにする」ということです。

たとえば、薄毛治療といっても方針は大きく分けて2つあります。

  • 抜け毛を抑えて現状を維持していく
  • 新しい毛を増やしていく

ミノキシジルは発毛の目的で使われることが多いですが、抜け毛予防の効能効果もあるので、育毛に必要ないわけではありません。

ですので、このように整理してください。

抜け毛を抑えたい(守り) → フィナステリド、デュタステリド
発毛させたい(攻め)   → ミノキシジル

内服はリスクもあるので服用は医師に相談の上、ご判断ください。

中には「自分ではどちらを選べばいいかわからない」という方も多いでしょう。

おすすめはクリニックの受診ですが、「恥ずかしい」「時間がない」と考える男性もいるはずです。

「HIX」を使えば、自宅にいながらでも頭皮や毛髪を分析してくれて、どちらの目的が自分に合っているのかを判断してくれます。

無料で利用できるので、すこしでも薄毛や抜け毛に不安のある方はダウンロードしてみることをおすすめします。

まとめ

AGAガイドラインに則った治療法についてまとめます。

  • 脱毛症は科学的・医学的根拠に基づいた治療・対策をするべき
  • その上で参考にしたいのがAGAガイドライン
  • AGAガイドラインではは科学的・医学的根拠に基づいて治療法の推奨度を示してくれている
  • 推奨度が高いのは「フィナステリドの内服」「デュタステリドの内服「ミノキシジルの外用」
  • 自分に合った治療や対策を見つけるのが大事

この記事を監修したHIXスタッフ

薬剤師 金澤大介

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